AI OverviewsとAI ModeのクリックはCTR約0.9%?オプトアウト実験が示した、AI表示と通常順位の意外な関係

By: ai-taco

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Googleの生成AI検索機能(AI OverviewsとAI Mode)に自サイトが表示されたとき、そこからどれくらいクリックが生まれているのでしょうか。SEO専門家のCyrus Shepard氏が、Googleが用意するオプトアウト(AI機能への表示除外)の設定を使って1サイトで実験し、AI表示分のクリック率(CTR)を約0.9%と推計したと報じられました。同時に、AI機能を止めると通常の検索結果からのクリックも減ったという、意外な結果も出ています。

実験の概要

Shepard氏は、Googleの管理用コントロールを使って、あるサイトをAI OverviewsとAI Modeから除外しました。そのうえで、除外していた期間と、その前後の期間とで、表示回数・クリック数・CTRを比較しています。

  • 検索結果ページにAI Overviewsが出ること自体は、実験の前・中・後を通じて変わらなかった
  • 対象サイトがAI Overviewsに表示されたのは、実験前と後のみ(実験中は表示されない)
  • 0.9%という数字は、サイト全体のCTRと表示回数から、AI表示分を差し引いて計算した推計値

つまり「AI表示のクリック率は約0.9%と低い」というのが、1つ目の発見です。

AI表示は表示回数の約8%

オプトアウトした瞬間に、AI経由の表示回数は0になりました。このサイトでは、AI表示が全表示回数に占める割合は約8%だったとされています。AI機能が検索全体を覆い尽くしているわけではなく、少なくともこのサイトでは一部にとどまっていたことになります。

意外な結果:通常のクリックも減った

Shepard氏が最も意外だったと述べたのは、AI機能を止めている間に、通常のオーガニックのクリックも減ったことです。サイト全体の平均掲載順位は、新規記事やブランド検索の影響もあって上がっていた一方で、AIでの露出が最も多かったURLは順位が下がり、AI表示を戻すと再び上がったとのことです。

Shepard氏はこれを「検索結果ページの後光(ハロー)効果」と呼んでいます。検索結果のさまざまな場所に自社が出ることで、ユーザーが後から別の入り口からクリックしてくれる、という見立てです。ニア・メディアのGreg Sterling氏も、AI Overviewsはブランドの想起を高め、あとから検索やクリックにつながることが多い(常にではない)と指摘しています。

この結果をどう読むか(注意点)

この実験は、あくまで1サイトの小さな事例です。報じたSearch Engine RoundtableのBarry Schwartz氏も、次の点を挙げて限定的だと述べています。

  • サンプルは1サイトのみで、他のサイトにも当てはまるとは限らない
  • 除外中も、検索結果にはAI Overviews自体は出ていた。そのため「AI Overviewsがあるページとないページでのクリック比較」にはなっていない
  • 0.9%は直接計測ではなく推計値

追試で同様の傾向が確認されるかどうかは、今後の注目点です。

実務で何をすべきか

  1. 「AIに出る=クリックが増える」と期待しすぎない。AI表示のCTRは低い可能性があります。成果指標をクリック数だけに置かないことが重要です。
  2. 安易にオプトアウトしない。今回の事例では、止めたことで通常のクリックまで減りました。ブランド露出という副次効果を捨てる判断は、データを見てからにしましょう。
  3. 自社データで検証する。Search Consoleで、AI機能の影響が大きそうなクエリ群の表示回数・CTR・順位を継続的に追い、AI関連の変化とクリックの動きを時系列で見比べます。
  4. 指名検索の動きも見る。AI表示のあとに、ブランド名での検索が増えていないかを確認します。ハロー効果があるなら、そこに表れるはずです。

まとめ

AI OverviewsやAI ModeのCTRは約0.9%と推計され、直接のクリック源としては小さい一方、止めると通常のクリックも減るという結果が示されました。1サイトの事例にすぎないため結論は急げませんが、「AI表示はクリックを奪うだけの存在」とは言い切れない可能性を示しています。まずは自社のデータで、AI表示とブランド・通常検索の関係を確かめるところから始めましょう。

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