順位計測ツールの会社Nozzleが、「トラッカーが取得したGoogleの検索結果ページの一部が、そのキーワードで通常上位に出るサイトの大半を欠いていた」とする分析を公表しました。Search Engine Journalの週刊コラム「SEO Pulse」が取り上げており、順位レポートを作る立場の人には見逃せない内容です。
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何が起きていたのか
Nozzleは自動検索で1,780万ページを収集し、各キーワードの過去の履歴と照らし合わせました。その結果、9月13日から10月9日の間に、確認できた検索結果ページの8.0%で、そのキーワードに通常出てくるサイトの大半が見当たらない状態でした。しかも、それらのサイトは後のチェックで元に戻っています。8月20日から9月9日のベースラインは0.17%だったため、大きな増加です。
割合のピークは9月27日から29日で、およそ4分の1のページに達しました。10月1日以降は1日あたり約5〜11%で推移しています。
自社サイトの「圏外」が急増
顧客サイトが通常上位に入るはずの検索結果で、そのサイトがトップ10に存在しなかった割合は、影響を受けたページで58.6%でした。ベースラインでは2.7%です。つまり、トラッカー上では「突然圏外に落ちた」ように見えるケースが大量に生まれ得た、ということになります。
Nozzleはこの現象を「poisoned(汚染された)」検索結果と呼び、GoogleのAIスクレイピングへの対応が背景にあるとみています。ただし、これはNozzleの見立てであり、記事の時点でGoogleからの説明は示されていません。原因は断定できない点に注意が必要です。
順位レポートを出す前に確認したいこと
SEJは、1日だけの下落をクライアントへのレポートに載せる前に、次の確認を勧めています。
- 該当キーワードについて、9月中旬より前にページ1の常連だったサイトと比べる。多くが一緒に消えていれば、取得結果そのものがおかしい可能性がある。
- Search Consoleで、同じクエリ・同じページの表示回数とクリック数に下落があるか確認する。
- Search Consoleでも下落が出ていれば、実際の低下である可能性が高い。
計測の不具合を疑う場面は、これだけではありません。以前お伝えしたSearch Consoleのデータ遅延や、ChatGPT経由アクセスの急減が計測の不具合だった件も同じ構図です。
実務でどう動くか
- 単日の数字で判断しない:数日分の推移で見て、他のキーワードも同時に動いているかを確認する。
- 複数のデータで裏を取る:順位ツール、Search Console、アクセス解析の三つを突き合わせる。
- レポートに注記を入れる:計測側の問題が疑われる期間は、その旨を書き添えておくと、後から説明しやすい。
- 慌てて施策を変えない:原因が分からない段階でのリライトや構成変更は、かえって原因の切り分けを難しくする。
まとめ
今回の話の核心は、「順位が落ちた」という事実と「順位ツールの数字が落ちた」という事実は別物かもしれない、という点です。SEJのコラムも、今週の話題を通じて「どの数字にも照合先を持つべき」と締めています。順位トラッカーは便利ですが、単独では判断材料にしすぎず、Search Consoleの実データと並べて読む習慣をつけておきましょう。












